80年代、シャーデー印のエレガントなポップR&Bはヒットチャートを躍進(やくしん)し、このナイジェリア人の父と英国人の母を持つ歌姫は、そのサウンドを形容するのに(”シャーデー的な”と)その名をとって呼ばれるアーティストの仲間入りをした。8年間の活動休止を経て、シャーデーとバンド(と長年のプロデューサーであるマイク・ペラ)は、彼女の芸術性をみごとに再確認させる、充実したソウルフルなアルバムを引っさげて帰って来た。
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80年代、シャーデー印のエレガントなポップR&Bはヒットチャートを躍進(やくしん)し、このナイジェリア人の父と英国人の母を持つ歌姫は、そのサウンドを形容するのに(”シャーデー的な”と)その名をとって呼ばれるアーティストの仲間入りをした。8年間の活動休止を経て、シャーデーとバンド(と長年のプロデューサーであるマイク・ペラ)は、彼女の芸術性をみごとに再確認させる、充実したソウルフルなアルバムを引っさげて帰って来た。おそらく本作で何より特筆されるのは、シャーデーが活動休止したのと同じ場所から始めている点である。したがって本作からはクールビートや、流行の音楽からの借り物やヒップホップの小細工は聞こえてこない。本作はまさにシャーデーの音楽であり、ファーストシングルの「By Your Side」で彼女は、優しくはかない翼に乗り表舞台に舞い戻ってきている。つまり、愛の力を取り戻すことをふたたび歌っているのだ。もちろんシャーデーは愛のやっかいさもよくわかっている。ダブ風の「Every Word」を聴けば、別れを認めて涙にくれることだろう。普遍的な視点ではなくあくまでひとりの女性の目線で見すえ、成長しながらもこり固まることのない本作は、本年屈指の1枚であり、本当の意味でオリジナルな音楽に立ち戻っている。(Amy Linden, From Amazon.com)